まっすぐな道を眺めると、左右の縁が遠くで近づくように見えます。実際に道幅が急に狭くなっているとは限りません。散歩の途中でこの見え方を描くと、奥行きのある風景をどう紙に置くか考えるきっかけになります。
歩きながら描かず、安全に止まれる場所を選びます。道路の中央へ出て左右対称の構図を探す必要はありません。歩道の端から見える景色にも、奥へ続く線はあります。
最初に、いちばん遠くまで見通せる方向へ短い線を引きます。次に、近くの道の縁と遠くの縁を大まかにつなぎます。建物や木をすべて描く前に、この二、三本だけで距離の感じが出るか試してみます。
曲がった道や坂では、一本の消失点へすべての線を無理に集めないようにします。見えている形が教科書の単純な図と違うなら、その違いを残して構いません。正確な透視図を完成させるための散歩ではありません。
近くの物を一つ、遠くの物を一つ加えると、大きさの比較もできます。ただし、紙の上で小さく描いた物が実物でも小さいとは限りません。見かけの大きさと物自体の大きさを分けて考えます。
帰宅後に写真と見比べるなら、上手さを採点するより、どの線を自分が選んだかを確認します。写真には多くの情報が写りますが、短いスケッチには、その場所で奥行きを感じた手がかりが残ります。
画像は作品や資料そのものの記録写真ではありません。

